ずっと行きたいと思っていた喫茶店【トムネコゴ】（井の頭公園駅）

ずっと行きたいと思っていた店がありました。川口葉子さんの本に載っていた【トムネコゴ】という、古いマンションの一室に開かれた喫茶店。「写真撮影もダメ、イヤホンもダメ、おしゃべりもダメ」と言われている喫茶店だからこそ、一度ひとりでその空間に浸りに行きたいなぁと。

近いのに･･･いつでも行こうと思えば行けるのに、ずっと訪ねられなかった場所【トムネコゴ】。

3月末まで開催していた「電話セッション」の最終日。【最高に輝く過去世story⑩】の世界観の中で「近所でずっと行きたいと思っていた場所はありませんか？」というセリフがあったんです。以来、その問いはわたしの中で徐々に膨らんでいき、4月7日（日）ぽんとはじけました。朝からいそいそおろしたての服を着て、黒い小さなポシェットだけを肩にかけて、井の頭公園のほとりにある店へ出かけたのです。

そこは家から40分もかからない場所。なんて近い･･･なのに、ここにたどり着くまでにわたしはかなり足踏みしていたようです。嬉しかったな。ほんとうにあるんだ！と思いました（笑）

間隔はあるものの7人程座るといっぱいになってしまうような小さな店内。すでに半分ほど埋まっていたこともあり、わたしは押し入れを改造したちょっと奥まった席へ。

手渡されたメニューの一番上のページには、このお店の中で守って欲しいことが箇条書きに書いてあります。なるほど･･･、こうやって書いて説明されるとわかりやすいなぁ。さて、何をいただこう。お、今日の焼き菓子として「アーモンドスライスのフロランタン」がある！

初訪問のこの日、ブレンドの「マイルド」と「フロランタン」をわたしはいただくことにしましたよ♪（合わせて、900円です）

コーヒーを落とす音が聞こえてきます。童謡のようなジャズのようなピアノ曲が流れています。コチコッチ、コッチという2種類の壁掛け時計の音。小鳥のさえずり、子どもたちの笑い声･･･そうかぁ、ここは音を聞く場所なのですね。

きっと、雨の日は雨音が混ざり、平日だったら子どもたちの声の代わりに何が聞こえてくるのだろう･･･？その日だけの楽しみ方ができる、静かなるカフェ。ひとりの時間に浸ることのできる美しい場所です。

マイルドコーヒー、美味しかったな。この空間のように透きとおっていて、やさしいまろやかさがあって。フロランタンとの組み合わせも最高だった。なんだかわたしのために用意されたかのようなメニュー。

でもきっと、何をいただいても美味しいのだろうなと想像してしまう…。この空間から生まれた「結果物」であるなら、それはぜんぶ格別なものにちがいない。

前の席に座っていた女性が注文した湯気が立ち上る「カフェオレ」も、レビューに載っていた「これまでで一番美味しいホットミルクでした」というコメントも･･･頭から離れないのですもの。

次は何を頼もう？･･･次はいつ伺おう？

行ってきたばかりなのに、もう次の訪問を心待ちにしている。そんな唯一無二の魅力が宿る、喫茶店でした。

【トムネコゴ】に伺うことを一番の目的にしていましたが、せっかくなので井の頭公園も散策してきました♪「きれ～い！」桜と新緑が同居する世界観に、思わず声が出てしまいます。休日でしたし、いい陽気でしたし、多くの方がお花見を和やかに楽しんでいましたよ。こういう光景をみると、日本人でよかったなぁと思います。