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しだれ桜の下で・・・(京都・法然院)

谷崎潤一郎さんのお墓を護るように立つ「しだれ桜」・・・呼ばれたという感じでしょうか。遠くからはどちらかというと華奢な印象なのですが、まじかに見ると野性的な息吹に満ちています。・・・途中、大きく幹が二股に分かれています。枝葉のかたちは違えども、どちらも同じくらい隆盛に茂って、まるで、どちらの道を進んでもいいのですと語っているかのよう・・・。あるいは、二つの幹でもってひとつをなすというか、どちらの枝葉も張ることでバランスをとっているとも・・・。美しいあり方の桜との出逢い、法然院の庭師さんの導きに感謝です
谷崎潤一郎さんのお墓を護るように立つ「しだれ桜」・・・呼ばれたという感じでしょうか。遠くからはどちらかというと華奢な印象なのですが、まじかに見ると野性的な息吹に満ちています。・・・途中、大きく幹が二股に分かれています。枝葉のかたちは違えども、どちらも同じくらい隆盛に茂って、まるで、どちらの道を進んでもいいのですと語っているかのよう・・・。あるいは、二つの幹でもってひとつをなすというか、どちらの枝葉も張ることでバランスをとっているとも・・・。美しいあり方の桜との出逢い、法然院の庭師さんの導きに感謝です

 

『お聞きしてもいいですか・・?

どうしたらいいのか わからないのです・・』

 

 

これまで誰にも言えなかったこと

声に出してぽつぽつ相談しているわたしが居ました

 

 

ご縁もゆかりもない

知らない方のお墓の前なのに・・・

 

 

「寂」と「空」と彫られた

自然石を前に

ちょこんとしゃがんで・・・

 


そうしていると・・

知らないと言いつつ

どこか遠くで繋がっているかのような

まるで、身近な方が眠る場所のような

親しみを感じてくるのです

 


自然に溶け込んでいるような処だったからかもしれません・・・

 

 

鳥の声、風の音はここちよく響いてきますが

とても静かなる場所

 

 

鎮静しているというか・・・

そこに意識があることはわかるのだけど

目を伏せて

ただ聞いているだけというか

情動がないのです

 

 

もう、何があっても揺れ動かない

静まっている場所

 

 

あぁ・・・

死んでいるってこういうことなのかなって

 


でも、

ここまで静まれる魂であれるのは

生あるときに

情動でもって自分自身を

揺り動かしきってきた方々だからなのかもしれません

 

 

だから・・

情動があるということは

 生きているという証だとも・・・



最後、ここから離れるとき

しだれ桜に触れさせてもらうと

両手から わたしの中でうごめくものを

す~っと吸い取ってくれるような気がしました

 

 

樹木は

動物の放つ「情」を

酸素や日光と同じようにエネルギーとして受け取って

葉を茂らすことに使っているのかもしれません

 

 

樹木にとっては

怒れる情も、悲しみの情も、喜びの情も

「情」の種類に関係なく

振れ幅のあるうごめくものを

大きな生命エネルギーとして自らの生に使っていて・・・

 

 

だから、

樹木が生茂る場所に動物たちは集い

わたしたち人間もまた

ここに戻ると

こころが静まり、樹木は萌える

 

 

共存共栄しているのだとしたら・・・

 

 

また、わたしたちの中に情動が溜まって

自分では扱えないくらい大きなものになってしまったら・・

思いっきり樹木に吸ってもらえればいい・・・

 

 

それが、この星がより美しく輝き、萌えることに

通じているのかもしれないな・・と


 

 短い滞在でしたが・・

たいせつなことをいくつも教えてもらえる

忘れられない場所となりました

 

 

寄せていただいて

ほんとうによかった・・・

 


また、会いに来ます・・

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コメント: 2
  • #1

    ツバメ (水曜日, 10 6月 2015 01:15)

    Norikoさん☆
    私はよく2つの選択肢で迷います。
    アレとコレという風に。
    どちらも私にとって大切なことだから選べないんです。
    本当欲張りです(笑)
    でもこの木…。2つでひとつですね^ ^
    2つ一緒で大丈夫って言われた気がします。
    木が大好きなので、きっと、そう言ってくれている…、そう思いました。
    Norikoさん有り難う( ´ ▽ ` )ノ

  • #2

    noriko♪ (水曜日, 10 6月 2015 17:15)

    どういたしまして・・・ツバメさん♪

    「2つ一緒で大丈夫」

    そうですね・・・
    わたしもその解釈で受け取っておこうかな(笑)