· 

200分待ち!若冲展行ってきました(上野)

 

恐るべし「若冲展」

3時間半待って、3時間半かけてじっくり鑑賞して

ぜんぶで7時間の

上野滞在となりました!

 

 

ひゃぁ~

 

 

さすがに疲れたよ~!

覚悟はしていたけどね

「故宮博物院」の時も170分待ちでしたから)

 

 

でもね

3時間半待って入室して

やっと、やっと「動植綵絵」の部屋に入り

目の前に「南天雄鶏図」の肉筆を見たときには

不思議な感覚だった

 

 

やつれたカラダに

命が注がれる・・・

 

 

ほんとうに死にそうで

立っているのもやっとなのに

目を凝らしてひとつひとつ細部まで観ていると

元気が湧いてくる・・・

 

 

これが「仏画」なんだって思った

 

 

観るだけで、拝むだけで

こんなに元気になるなんて・・・

普通じゃない(笑)

 

 

そして、

 

 

「楽しい、楽しい、楽しい、楽しい」って

自分の中から響いてくるの・・・

 

 

気が遠くなるような

細密画なのに・・・

この絵を描いているときの

若冲さんの筆遣い・息遣いが重なる

 

 

羽の点々ひとつひとつ

葉の点々ひとつひとつ

描くことが楽しくってならない

 

 

ずっとこのまま描いていたい・・・

 

 

この絵が完成してしまうことが

惜しまれるくらい

この絵の世界への没頭感が溢れていて・・・

 

 

こんなに好きなことに没頭した人に

会えるなんて・・・しあわせだぁ

 

 

絵を描くこと自体が

動く瞑想だったのだと思う

完全に入っている・・・

 

 

ここには、時間がないんだなぁ

こんこんと湧き出るものがあるだけで・・・

 

 

この人は・・・

好きなことをすることが

仏に帰依することなんだと知ったとき

どんなに嬉しかっただろう・・・

 

 

自分はこれしかない

絵しか興味がもてないというものに

没頭していいと許されたとき

どんなに天に感謝したことだろう・・・

 

 

そんな気持ちで描いた作品には

命が宿るから・・・

 

 

何百年後

目の前に立つわたしたちにも

それが伝わってくる

 

 

以来

ずっと傍にいるような気がします

若冲さんがね

 

 

鑑賞に際し 

いちばん観察したのは

どこから描いてんだろこの人・・・

という点。

 

 

構図は完璧に脳裏にあったにしても

いったいどこから着手しているのか・・・

 

 

背景が先か

動植物が先か

 

 

そのくらいフォーカルポイントが

絞られていない

 

 

鳳凰も

梅の枝の青い苔の一点も同等

同じくらい美しく輝いている

 

 

背景も主役

茎の毛も鶏の目も

 すべてが同等なんだ・・・嬉しいな

 

 

そして、

 

 

白の力強さ

黒の彩りの鮮やかさ

 

 

どの絵も実験の成果が詰まっていて

同じことをしないで

毎回、違う表現を試して遊んできたんだなぁ

 

 

好きなことを仕事にできた人の

凄さを思い知った1日・・・

 

 

時間を気にすることなく

描きたいときに、描くことができた作品の

力強さに

 底の方から励まされた1日でした。

 

 

「恵まれた環境の中で

好きなことに没頭していい・・・」

 

 

若冲さんの生き様を知って

わたしがいちばん力づけられたのは

そこのところかもしれません。

 

 

どこかで

恵まれた環境に負い目を感じていました

没頭してはいけないと抑えていました

 

 

与えられた環境の中で

精一杯生きればいいこと・・・

 

 

好きな人とだけ交わり

好きなことだけをする

 

 

そのことに

自分の貴重ないのち・・・

「時間とお金と情熱」をつかうこと

 

 

それが

「自分を生きる」ことなんだよって

それでいいんだよって

言ってもらえたような気がして・・・

 

 

だから

わたしが観たいものに

こんだけの時間と労力をかけたことに

微塵の後悔もない

 

 

わたしは11日

最高に生きたんだと

心晴れやかに目をつむることができました

 

 

毎日毎日が

そのような日でありますように・・

 

 

若冲さんが

一葉一葉、一点一点を

大切に惜しむように筆で打ったように

 

 

わたしの一日一日も

人生の上に

大切に打っていきたいです。

 

~若冲展攻略メモ、よかったらご参考に~

  • 5月11日(水)9時半の開室時間に合わせて、わたしは行ったんですが甘かったです(笑)。チケットがなくて、それを求めるのにチケット売り場で30分待ちました。その間どんどん人が押し寄せて10時に並ぶ列に加わったときには160分待ち。11時には最後尾に200分待ちの札が立ちました。
  • 会期が24日と迫っているので平日も休日ももう関係ないくらい混むみたいです。ただし18日(水)だけはシニア無料dayらしいので、元気なシニアがいらっしゃると思うので避けた方がいいと思います。
  • どうやら10日に一部展示の入れ替えがあったようなんです。それで再来場される方が出ていることと、わたしの前後の方も新幹線できましたとおっしゃっていたくらい、全国から「若冲展」にいらしているようです。そういう方は出直すことができないのでどんなに混んでいても並びます。
  • 障害者手帳をお持ちの方は、付き添いの方1名まで並ばずに入れるそうです。アナウンスしていました。
  • これから行かれる方は、わたしのようにチケット買いのために時間ロスするのはもったいないので、とにかくチケットの事前入手がおすすめです。どうしても当日買う場合は、東京都美術館のチケット売り場よりも、上野公園の入り口にあるチケット売り場の方が早く買えます。
  • そして、朝8時には並ぶのがベストかな。気温も高くなく、開室9時半に入れるので館内も混雑してなく、これが一番体力的にも時間的にもラクなのではないかと推測します。
  • 9時半以降に到着を予定している方は、2時間待ちは必至。朝しっかり食べていくか、水・昼食を持参の上、日傘など日焼け対策を万全に行かれてくださいね。